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はじめに

はじめまして!義仲館オンラインライブラリーnoteです。

義仲館は長野県の木曽町にある「木曽義仲・巴御前」の一風変わった顕彰施設です。施設はあくまで義仲や巴へ想いをはせる入口であり、歴史や人物に興味をもった方がさらに調べるための情報はこちらのnoteにおさめています。


■ 木曽義仲とは

 木曽義仲は、今から850年以上前、平安時代末期の武将です。同時代人は源頼朝(義仲のいとこ)・源義経(同じくいとこ)、平清盛後白河法皇です。政治的には院政や平氏政権のころです。
 残念なことに歴史史料が乏しく、その活躍は古典文学の平家物語だけで伝えられています。平家物語の中では中盤の主人公とも言える活躍を見せ、「木曽最期」の章段は今井兼平・巴御前とのやり取りが感動的で、多くの古典の教科書で取り上げられています
 義仲は都で活躍していた軍事貴族・源氏の血を引きますが、源氏のお家騒動のため埼玉県に生まれ、長野県で育ち、北陸の戦を戦い抜き、へ入りました。広い範囲で活動し、さまざまな場所に伝承が残っています。それは義仲のことを語り継がねばならないという強い思いを持った人々が、各地にいた証と言えます。1950年代に書かれた随筆によれば、木曽谷ではどこでも義仲を英雄として敬っていたとあります。

 しかし、木曽義仲は小説・新平家物語で「木曽の山猿」「猪武者」といった代名詞で象徴される悪役として描かれ、映画・大河ドラマなどで繰り返し作品化されたためか、小説のイメージが定着してしまいました。あわせて長野県の歴史教育から遠ざけられ、50代以下の長野県民は義仲をほぼ知りません

 平家物語を読み込むと、義仲は決して悪役として描かれてはいません。
 600以上の場所で伝承が語り継がれる悪人はいるのでしょうか。

 義仲はどんな人物だったのか?

想いをめぐらし、次の世代に語り継ぐ場として義仲館はあります。


■ 義仲の歴史背景を順に知りたい場合は

「その時、木曽殿の動きは」

2022年1月~大河ドラマに合わせた義仲陣営の解説ですが、こちらを1から順番に読んでいただけると、義仲の全体の流れがつかめます。
合戦ごとの詳細な記事へのリンクもあります。

■ 義仲の伝承をたくさん知りたい場合は

「伝承」はカードのような小さいnoteになっており、およそ800あります。それらをテーマにそったマガジンごとにまとめています。
 下のリンクから順番にさらにその先のリンク、さらにその先のリンクに飛ぶことで、800ページにつながるツリー構成になっています。
 義仲館の検索窓に調べたい地域や人名を入れると、たった一言でもその語句が出てくるページが表示されます。(小説・説明ページも含みます)

■ 「義仲館」展示作品の番号順に歴史背景を知りたい場合は

 義仲館はアートで歴史に思いをはせる新しい展示スタイルの施設になっています。しかしその背景にはしっかりとした歴史調査があります。義仲に関する様々な調査結果の概要を展示作品の番号に合わせて掲載しています。

■ 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」特別企画

☆2022年3~5月、義仲館noteでは、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に合わせて、「その時、木曽殿の動きは」以外にも特別なページ更新を行っていました

 「義仲戦記」

2022年3月27日より毎日更新。全47話。5月29日完結。

2022年4月からの義仲登場期間を目安に、義仲陣営の戦いをストーリー仕立てで紹介します。読み応えたっぷりで「毎日」お届けしました。
名前だけは聞いたことがある巴や今井、長野県や各地から義仲軍に参加した知らねざる人々を源平盛衰記・玉葉の記述を脚色して書いています。古典にチャレンジするのは荷が重いが、たくさん読みたいという方向け。マガジンでまとめてありますのでお時間がある時にでも。


義仲戦記より軽い読み口の「義仲ものがたり」2022年1月~は再連載待機中です。平家物語・源平盛衰記に出てこない部分を、伝承や当時の歴史背景をヒントに書いています。


■ 参考文献/執筆者など

 義仲館noteの伝承は日本歴史地名体系(平凡社)を主な参考文献とし、伝承継承地を特定、各県市町村史・地域発行物にて詳細を調査しました。「義仲巴出世街道マップ」に掲載している伝承については、義仲巴連携推進会議参加自治体の校正をいただきました。

 伝承地をGoogleマップで表示していますが、山中などで現在立ち入りが難しい場合・明確な場所が不明の場合は、おおよその場所を表示しています。


義仲館note制作責任者・執筆/西川かおり

伝承情報アドバイザー/長瀬啓一智(義仲巴ら勇士讃える会) 

写真提供/高坪守男(義仲史学会)

義仲戦記/執筆・湖林降 監修・西川かおり