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義仲ものがたり

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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の進度に合わせて公開していく、義仲館オリジナル義仲ストーリー。600か所以上に及ぶ伝承地をふまえた独自の展開をお楽しみください。 〇合戦を中心に語る…
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#平安末期

行家ものがたり⁉② 1181年3月

(遂に時代の主人公であるワシが出陣する時が来たようじゃ!)

彼は盛り上がっているのを通り越して、一人でイっちゃっている。
まぁ無理も無い。
彼にとってはおよそ二十一年ぶりの出陣なのであった。

彼はこの一年、とても忙しく活動していた。それまでの約二十年間、ほとんど何もしていなかったのと対象的に。だが、この一年忙しかったのは別に彼だけでは無かった。

■ 「義仲戦記」「義仲ものがたり」とは独立で読

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義仲ものがたり #8

~信濃源氏・長瀬義員が見た義仲~

■前回までのあらすじ
長瀬義員は源氏の血を引く信濃源氏。とはいえ義仲とははるかに遠い親戚だ。元服前に鉢盛山で馬を駆けていて偶然出会った長瀬を義仲は信頼し、気に入っている。義仲が小県郡依田に城を構えるにあたり、長瀬は現場責任者として依田に入り、時は流れた。
1180年以仁王の令旨をきっかけに、戦乱の世が幕を開けた。長く平穏が続いていた信濃国でも笠原平五頼直が善光寺

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義仲戦記1「市原合戦」1180年9月

義仲戦記1「市原合戦」1180年9月

彼は自分に課していた。

決して自分からは攻めない事を。
そしてそれが楽な道では無い事も知っていた。

後手に回る事の不利を。

しかし知力を働かせ、準備を怠らなければ、主導権を取れる事も知っていた。だから彼の戦いは常に受け身であった。可能な限り戦さを避けたかったのである。
彼はそれが、正しい、と思ってやっていた訳ではない。彼はそうする事を選んだ。

だが、選んだ、と言うよりも彼はそうしたかったの

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行家ものがたり①1180年4月

(いよいよワシが大活躍する時が来たようじゃ!)

 彼は一人で盛り上がっている。久し振りに。
 無理も無い。今から約二十年前に都で戦さがあり、彼の属していた源氏方は大敗北した。この戦いを平治の乱と呼ぶ。そして総大将の源義朝[頼朝の父]が討たれた後、彼は各地を逃げ回り紀州熊野[和歌山県熊野]に隠れ棲んでいたのである。つまり彼はこの二十年は何もしていなかったのと同じであった。

 だが彼は自分自身の事

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義仲ものがたり#6

~信濃源氏・長瀬義員が見た義仲~

■これまでのお話
善光寺が燃えた。巴は義仲の妻・海野の姉様や長瀬、楯ら義仲の部下たちと善光寺平に向かった。手塚光盛も加わり、千曲川の河原で被災した人々に熊汁をふるまった。巴は姉様のふるまいをみて、自分の未熟さに愕然とする。
■主な登場人物
木曽義仲…のちに大将軍になる信濃の武士。現在26歳。
巴…女武将として名を残すことになるが、まだ少女。
長瀬義員…義仲の旧友

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